手に汗握る大レース!
ローマ最高の騎手となるのは誰だ!?
今回紹介するのはアベカエサル
数寄ゲームズよりゲムマ2023秋先行発売予定の2~6人用作品です。
いち早く遊べる機会をいただいたので、本作の魅力について紹介していきたいと思います!
アベカエサルってどんなボードゲーム?
2~6人用
古代ローマのチャリオット(戦車)レースをテーマにしたボードゲーム
いかつい箱絵とは裏腹に盛り上がりどころがわかりやすく、ルールも簡単なため、ワイワイと楽しめる作品に仕上がっています。
本作の初版は1989年に発売されておりますが、今回数寄ゲームズからリリースされるのは選択ルールもりもりの最新版になりますよ!
ゲームの流れ
セットアップ
組み合わせが複数パターンあるゲームボードを広げ、手番順に応じてスタート地点に各プレイヤーのチャリオットを配置します。
プレイ人数に応じてチャリオットは配置されますが、後述のバリアントルールによって配置数が変更になることがあります。
プレイヤーは自色の山札とコインを受け取り、手札を3枚引いてゲームスタート!
カードプレイでいざ、レース!
手番順にプレイヤーは手札からカードを1枚使用して、山札から1枚補充を繰り返していきます。
プレイしたカードに書かれた数字とぴったり同じ数だけ自分のチャリオットを前進させます。
このぴったり同じ数だけ、と言うのがポイント!
チャリオットは壁がないゾーンであれば、斜めに車線変更することができます。
※真横は不可
壁で仕切られたコースは内周、外周とで移動に要するマス数が変わるので、コース取りが重要!
ちなみに各マスにはチャリオットは1つしか入れず、飛び越すこともできません。
なので、相手のチャリオットを意図的にブロックすることが可能です!
ブロックされたプレイヤーはカードを使用することなく、手番をパスしなくてはならなくなります。
ブロックされた直前マスでなくても、手札にちょうど同じ数だけ移動できるカードがなければ、その場合もパスとなります。
ブロックのルールや、手札3枚からしかカードを選べない点から見た目の割に(良い意味で)小賢しいことができるゲームになっています。笑
ちなみに数字の最も大きいカードは6ですが、先頭プレイヤーは原則使えない縛りがあるので注意です。
アベカエサル!(超重要)
レースはコースを3周したら終了します。
ゴールした順位毎に勝利点を獲得し、何レースか行った合計点を競います。
しかし、各レースの1周目もしくは2週目の終了時いずれかで、レースを観覧している皇帝に敬意を示さなければなりません!
皇帝の観覧席前のゾーンで停まり、「アベカエサル!」と叫んで敬礼する必要があるのです!
無事に皇帝への敬意表明ができたら、自分のコインを観覧席に置いて証明します。
ちゃんと見てますからね!笑
もし皇帝への敬意を表すことなくレースを終えてしまうと厳罰が下り、そのレースでは一切の勝利点が得られなくなりますよ!
なんと、この皇帝観覧席ゾーンはコースの仕組み上、ブロックすることが可能です。笑
相手プレイヤーを出し抜きましょう!
バリアントルール
本作には7種類のバリアントルールが含まれており、より豊富なゲームパターンを楽しめるようになっています。いくつか紹介しますよ!グラディエーターの参戦
プレイヤーが5人以下の場合に採用できるルールです。
ダミープレイヤーとして使用していない色のチャリオット(グラディエーター)を用意し、疑似的な6人戦が楽しめるようになります。
グラディエーターは、それ自身の現在地によって移動できるマス数が変わるだけの簡単な処理で動かすことができます。
体当たり
真横に並んだプレイヤー同士で、手札のカードによる数字比べを行います。
1枚で決着がつかなければ、2枚目、3枚目を公開します。
体当たりに使ったカードは全て手札に戻ります。
数字比べに勝ったプレイヤーは1マス前進し、1点の価値がある攻撃チップを獲得できます。
逆に負けたプレイヤーは1マス後退しなくてはなりません。
実際にプレイした感想
選択ルール無し4人プレイ
まずは選択ルールを一切導入しないで、4人戦をプレイしてみます。
青→赤→黄→黒の順でレーススタート!
感覚的には4人プレイでも、意外とコース取りに余裕があります。
1車線にならない限り、なんだかんだで横をすり抜けられる場面が多いかな。
↑写真の場合も一見、青と黒がコースを塞いでいる様に見えますが、すき間から通り抜けることができます。
たまにパスする場面が発生しつつも、かなりシンプルなレースゲームです。
コースによっては残り山札をそこまで考慮しなくても、3周する分にそこまで困りません。
皇帝の観覧席も難なく通過し、割とあっさりとゲーム終了!
ここまでシンプルだと、実はボードゲーム初心者もしくは子供とでも遊べるレースゲームと言った印象ですね。
重量級ボードゲームなどに慣れたボードゲーマーにとっては少し物足りないと感じるかもしれません。
おい!レビュー案件依頼記事なのに、ネガティブなこと書いて良いのか?笑
・・・ご心配なく!あくまで個人的主観ですが、本作は選択ルールを入れることで一気に戦略的かつバチバチの対戦が楽しめる仕様に様変わりしますよ!
選択ルール有4人戦
と言うわけで、続きましては選択ルールを入れた4人戦の様子を紹介します。
採用したのは先述のグラディエーターと体当たりルール。
グラディエーターでは4人プレイの場合、2人のダミープレイヤーを加えて疑似的な6人戦とします。
↑の写真では黒&茶のコマがダミーとなっています。
ダミープレイヤーは常に最後手番のプレイヤーの後にコマを動かします。
それぞれ最初の1手番目だけは、使用していないカードの山札から1枚めくって歩数を参照します。
2手番目以降は、先頭にいれば2マス移動、2~5位であれば4マス移動、ビリであれば6マス移動と言うルールに従って、コマを動かしていきます。
ダミープレイヤーはインコースを優先するため、プレイヤーが不利になるようなコース取りを行ってきます。
ダミープレイヤーの挙動は機械的な割に、これがまた絶妙に邪魔してくるんですよ!
位置によって歩数が変わるおかげでプレイヤー達から、離れすぎず、近づきすぎず、嫌らしい動きで牽制してきます。
処理も超簡単なので、導入も楽ちん。
正直に言うとこれは選択ルールではありますが、5人以下プレイでは導入はマストのような気がします。
一気にレース展開が熱くなりますよ!
隣り合った相手に体当たりを仕掛けるルールもかなり面白いと感じました。
体当たりに勝利して進める1歩は決して小さくありません。
ましてやコーナーが多く、総歩数の多くなりがちなコースでは山札のカードが無くなる可能性もしばしばあるため、時に積極的に体当たりを仕掛けることで見た目以上のアドバンテージを得られることがあります。
あと、皇帝観覧席の前で行う「アベカエサル!」の敬礼は恥ずかしがらずにちゃんとやりましょう。笑
フレーバーではありますが、良い歳の大人同士でもしっかりと盛り上がる部分になりますよ。笑
グラディエーター&体当たりのおかげで白熱したレース展開に進化します!
ルール量的にも最初から導入した方が良いと強く感じました。
正直、選択ルールなしの4人戦では盛り上がりに少し欠ける印象でしたが、導入により一気に好みのプレイ感に変貌しましたね!
もちろん5~6人くらい揃うのであれば、選択ルール(グラディエーター)無しでも同様の楽しさを味わえるでしょう。
プレイ人数や、プレイヤーの力量に応じて柔軟にゲームを楽しめる設計になっていると感じました!
そんな本作アベカエサルはゲームマーケット2023秋で先行発売予定です!
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。