バイオハック [ボードゲームレビュー評価:7.5/10]

禁忌の生物実験!

大注目の中量級ボードゲーム!

今回紹介するのはバイオハック

国内ボードゲームメーカーでは屈指の人気を誇るuchibacoyaよりリリースされた作品です。

KICKSTARTERでの資金調達はなんと驚異の2800万円超え!

その金額からも本作の注目度がわかりますよね。

uchibacoyaによる紹介記事はこちら

バイオハックってどんなボードゲーム?


1~4人用

プレイヤーは学会を追われたマッドサイエンティストとなり、科学者としての再起と権力の掌握を賭けた、極秘の新生命体開発競争に挑みます。
その手足となるのは“ノーマン”と呼ばれる一風変わった人造人間たち。彼らは資金や材料となる遺伝子を調達するために、危険で非合法な手段すら厭わず暗躍してくれることでしょう。
空の培養プラント、そしてユニークで魅力的な生命体が描かれた48枚の遺伝子設計図も胎動の時を待っています。~uchibacoya バイオハック紹介ページより引用~

ゲームの流れ

セットアップ


プレイ人数に応じて共通ボードの面が変わります。

1/2人用と3/4人用


プレイヤーはそれぞれ個人のコンポーネントを受け取ります。

全体的にダークなテイストが漂うアートワークですね。

バッティングを狙え!変則ワーカープレイスメント


ゲームは最大4ラウンド

各ラウンドの前半、各プレイヤーは場所カードを秘密裏に選び一斉に公開します。

自身が選んだ場所カードに応じたアクションスペースにワーカーを配置していきます。


全員のワーカーを配置し終えたら、アクションフェイズに移行。

手番順に配置したワーカーを取り除くことで該当のアクションを実行します。

この時、ワーカーを取り除いたスペースに他プレイヤーの駒が残っているだけ、恩恵を得られる仕組みになっています。

つまり、プレイヤー同士でバッティングした方がアクション効率が高まるんですね!


取り除いたワーカーは共通ボード右側の実験スペースに配置することでさらにアクションを得ることができます。

手番で行えるのは、ワーカーを1人取り除くorワーカーを1人配置する、のいずれかとなります。

クリーチャーを創造せよ!


必要なだけDNAを消費することで手札のクリーチャーを創造し、個人ボードにプレイすることができます。

生物の創造・・・まさにマッドサイエンティスト!


想像されたクリーチャーは常在効果や評価点をもたらしますよ。

先ほどゲームは最大4ラウンドと書きましたが、いずれかのプレイヤーが7枚のクリーチャーカードをプレイすることで、4ラウンド終了を待たずしてゲーム終了トリガーとなります。

プレイ&感想


3人プレイでの様子です。

お相手2人は経験者、私はルール確認で少し挙動を確認したのみです。

大箱サイズで重量級作品っぽく見えますが、ルール量はそこまで多くありません。

全員が初プレイでもルール説明にはあまり時間はかからないでしょう。(20分くらい?)

今回はいきなり拡張の科学者達を入れて遊んでみました。

固有能力のヴァリエーションが増えるのみなので、ゲームは複雑になることはありません。

ボードゲームにある程度慣れている人であれば最初から導入しても問題なさそうです。


6枚の科学者をランダムに公開し、最後手番プレイヤーから1枚ずつ選んでいきます。

私の相棒はTEPPEIになりました。

生物を創造する際に特定のDNAを割引する効果を初期から持ちます。

ゲーム中に科学者強化アクションを打つことで、カード下2段の効果が解禁されていきます。


必要なDNAを集めて生物を創造していくことがゲームの根幹になります。

相手プレイヤーの手元の資源や、獲得していったカードから、バッティングしそうなアクションを狙っていけると強そうです。


5種類のアクションスペースから、基本的に各プレイヤーが毎ラウンド3か所を選択していくため、3人プレイであれば自ずとバッティングする機会が発生します。

ワーカーを管理するゲームである以上、手番順がとても重要ですね。

ワーカーを引き抜いてアクションを行うため、せっかくバッティングしても残りワーカーが減ってしまったアクションスペースからは得られる恩恵が少なくなってしまいます。

次ラウンドの手番を早めるにもアクションが必要なので、ワカプレ特有の悩ましさが効いています。


DNAには6種類あり、入手難易度に違いがあります。

特に赤DNAは入手の機会が特に少ないですが、高評価点になるハイレベルな生物がバッチリ要求してきます。

ダイスロール、カードのめくれなどの運も絡んでくるため、良い意味で運要素が若干効いた仕上がりになっていると思います。


各プレイヤーが達成した功績に応じて早取りの評価点になる要素もあります。(マイルストーン)

ある種ゲームの指標にもなるため、特に序盤、何をしたら良いか分からない段階で参考にすると良いでしょう。

高評価点のマイルストーンを多く獲得できれば、もちろんそれだけ有利になります!


序盤はとても無理そうに感じるコストも、科学者や生物の効果などにより、後半ではかなりやり繰りできるようになってきます。

4ラウンドを迎えるころには6~7枚の生物がプレイできるようになりました。

7枚のカードをプレイした段階でもゲーム終了フラグなので、他プレイヤーの動向を見ても、やはり大体4ラウンドに収まることが多くなりそうです。

プレイ時間は大体1時間前後。

短時間で割としっかりとしたプレイ感を堪能できました。

各種アイコンも慣れてくるとすぐに判別できるようになってくるため、楽しめるようになるまでのハードルは低いですよ!


噛み合わないとどうしようもない場面もありそうですが、よほどシステムから外れた行動をしない限り、初回からでもしっかりと本作の面白さに浸れると思います。

今回は運良く1/3位でした。

各種生物とマイルストーンが上手い具合に評価点に繋がってくれましたね。

中々、気持ち良いプレイ感を味わえました。

雰囲気が本作の独特で尖った部分であり、好みが分かれそうではありますが、ゲーム自体は優等生的仕上がりの良作だと思います。

気になる方はぜひ一般発売の情報をチェックしてみてください。