SWEET LANDS 〜スイーツランド〜 ボードゲーム紹介記事

超本格!世界に誇れる国産ボードゲーム爆誕!

サンプルレビュー

本記事は、uchibacoyaさんより製品化前のサンプルをお借りして作成しているものになります。

実際にリリースされる商品とは仕様が異なる可能性がありますので、どうかご了承ください。

今回紹介するのはSWEET LANDS ~スイーツランド~

国内ボードゲームメーカーであるuchibacoyaからリリースが予定されている作品です。

ありがたいことに先行プレイ&作品ご紹介の機会をいただくことができたので、本作の魅力をたっぷりとお伝えしていきたいと思います!

202411月のクラウドファンディング開始に向けて、少しでも多くの方の参考にしていただけると幸いです。

SWEET LANDSってどんなボードゲーム?



ここはお菓子の国、スイーツランド。お菓子の食べ過ぎで倒れた前王の遺言に従い、プレイヤーたちは集められました。最も優れた街を作ることができれば、あなたはこの国の新たな君主となるでしょう。たくさんの人々の協力をとりつけ、時に他のプレイヤーと競いながら、最も豊かな街を作れるのは誰でしょうか?

~uchibacoya SWEET LANDS事前登録ページより引用~


ゲームデザインは・・・

国内では知らないボードゲーマーはいないのではないでしょうか、戸塚中央氏が手掛けています。


プレイ人数は1~4人用

プレイ時間想定は100~200分と、重量級です。

実際に私の体験だと4人プレイでルール説明30分、プレイ時間3時間ほどでした。

プレイ人数が増えるだけ時間が延びるシステムなので、少人数プレイであれば恐らくもっと短縮されると思います。

多くの要素が含まれる、かなりゲーマー向けの仕上がりのため、対象年齢14歳以上は妥当かもしれません。

ゲームの流れ

セットアップ


まずはルール確認のため1人分のコンポーネントを並べた様子から。

私が普段使用しているプレイマットは110×70cmの大きさですが、その殆どを占めるほどです。

個人ボード周りにはさらにカードが並んでいくため、スペースには余裕を持った方が良さそう。

本作は一応ソロプレイ対応ですが、私がお借りしたサンプル品ではソロ用コンポーネントがまだ用意されていない段階でした。

どんな仕上がりなってくるのか、そちらも完成が楽しみです。


そしてこちらが4人プレイのセットアップの様子。

お気づきの通り、共通ボード(中央)個人ボードセットのサイズがほぼ等しいのです!笑

これは攻略しがいのある盤面やで・・・!


コンポーネントの質は安心・信頼のuchibacoyaクオリティ

木ゴマのほとんどはプリント加工がされており、色・造形共に豊かで味わいのある仕上がり。

各プレイヤーカラーがグリーン・ライトグレー・ブラウン・ライトブラウンと落ち着いた雰囲気がとても好感が持てますね。


ちなみに個人ボードはキャラクターシートを挟み込む仕様です。


ダブルレイヤー仕様にもなっているため、かなり使いやすい印象。

若干、ボードが浮きますが、駒を配置すれば抑えれらるため気にならない程度です。

開始フェイズ(1ラウンド目は飛ばす)


ゲームは全5ラウンド行われます。

各ラウンド開始時にラウンドマーカーを進めます。

2、3ラウンド開始時には新たなアクションスペース(後述)が解放されます。

収入フェイズ


ゲーム開始時に、手番順とは逆順にラウンド毎に使えるボーナスを選択し、収入フェイズで受け取ることができます。

ボードゲーマー向けに例えるとまさにテラミスティカのラウンドボーナス

テラミスティカ 革新の時代  [ボードゲームレビュー評価:9.5/10]


パス時に起動するタイプのものもあります。


個人ボード左側の4段は金・麦・木・石の収入を示しています。

収入の分だけ、サプライから獲得していきます。

これもボードゲーマー向けに例えるとテラフォーミング・マーズ

テラフォーミング・マーズ [2人プレイボードゲームレビュー:評価10/10]


大中小のキューブの数で、各資源をどれだけ持っているかを表します。


キャラクターによっては追加の収入を得ることができます。


カードを手札上限まで引いて、ラウンドの開始です!

手札上限は初期で6枚ですが、特定の条件を満たすことで増やすことができます。

アクションフェイズ

さあ、いよいよ本作のメインであるアクションに切り込んでいきますよ!

手番プレイヤーから順に、時計周りに1アクションずつ行っていきます。

ハードパス方式であり、1度パスしたプレイヤーはそのラウンドではもうアクションすることができません。

アクションには以下の4種類があります。

①アクションスペースの使用


共通ボードのアクションスペースにサプライからディスクを配置して、アクションを得ます。

さながらワーカープレイスメントですが、ディスクは共通サプライから供給されます。

各アクションスぺースにディスクを配置するには最低1枚の手札を捨てなくてはなりません。


ディスクは左詰めで配置されていきますが、右にいくほど使用する手札が1枚ずつ増えていく仕組みです。

手札はアクション数に直結する大事な資源なので、早取りを狙うか、他のアクションを検討するか非常に悩ましい部分になってきます。


プレイ人数によってアクションスペース数が調整されます。

欲しいアクションはかなり取り合いになる場面が多かったため、ワカプレ特有の面白さが体験できますよ。


アクションによって主に個人ボードを発展させることができます。


タイルと道駒は地形ボード中央下部の首都から繋げるように配置していき、道によって交易路が広がっていくことで開拓可能になっていきます。

開拓可能になった土地には即座にボーナスをもたらすだけでなく、建物クッキーラビットをさらにアクションによって追加できるようになります。

それぞれにはやはりそれなりにコストがかかりますが…しかし、これぞ!まさに!SWEET LANDSの発展!

開拓〜建設を経て、自分だけの領土を作成していく楽しみに溢れています。

いずれの要素も行うだけ、報酬が用意されています。

即時報酬、生産力アップ、勝利点などなど・・・

見た目に豪華になっていくだけ、しっかりとプレイヤーにリターンが発生するので、個人ボードを発展させることがゲーム全体の大きな目標となるでしょう。

②市民カードのプレイ


1アクションとして手札のカードを1枚使用する事もできます。

カード上部のコストを支払うことで即時効果もしくはパス時に発動する永続効果を得ることができます。

カード中央やや下には6種類のタグが用意されており、プレイされたタグを参照することで更に出力が上がるカード効果もあります。

アクションスペースが埋まってきても、上手くカードを使えれば無駄なく、そして有利にゲームを運ぶことができます。


即時効果カードを使用したタイミングに限り、貴重なダイヤ資源を支払うことで個人ボード下部に差し込むことができます。

これをオートメーション化と言い、オートメーションを発動する効果を得ると、該当のカード列にある効果を全て使用することができます


カードが多く並ぶほど、1度に多くの効果を発動できるますよ!

個人的にはさながら白鷺城の灯篭効果を連想させました。

白鷺城 [ボードゲームレビュー評価:7.5/10]

③フリップ能力の使用


一定数建築を行ったり、地形タイルを配置していったりすることでスキルタイルが手に入るようになります。

即時効果・永続効果・パス時効果に加え、フリップ効果を持ちます。

フリップ効果を持つタイルは1ラウンドに1回、1アクションとして裏返すことで効果を発動させることができます。

④パス


ラウンドボーナスやキャラクター能力にパス時効果があれば発動します。

さらに個人ボードの発展度合いによって、勝利点に直結するパラメータを上げる機会があります。

新たなラウンドボーナスを選択し、次のラウンドを待ちます。

最後にパスしたプレイヤーが次ラウンドの先攻プレイヤーになります。

フリーアクション


手番では好きなだけフリーアクションが実行できます。

おまけ程度ではなく、ゲーム中に何度も使用する機会があり、効率的に得点を伸ばすには必須の要素になっているのでお忘れなく!


特定の条件を達成していれば、アイスクリーム時計駒をフリーアクションで個人ボードに建築することができます

建築はそれ自体、リターンのある強力な行動ですが・・・

さらになんと個人能力の第2段階が解放され、より一層派手な効果を得ることができます。

とりあえず何をやったら良いか分からない場合、アイスクリーム時計駒の条件を達成することをまず目指しても良いでしょう。

クリーンナップフェイズ

共通ボードのアクションディスクをリセットし、手札を1枚になるまで捨てます。

1~4ラウンドまでは手札を全て使い切ることは禁止されているので注意です!

次ラウンドの開始フェイズに移行します。

ゲーム終了


5ラウンド行ったらゲーム終了です。

最終得点計算を行い、競い合いますよ!

SWEET LANDSのここが面白い!

複雑ながらも上手くマッチした各要素


何度か他作品を例に挙げていますが、uchibacoyaさんが伝統的なユーロゲームの系譜を強くリスペクトしたと話している通り骨太で重厚感のあるプレイ感が特徴的です。

可愛い見た目の割にしっかりとプレイヤーの期待に応えるあたり、良い意味で「やってるな!」と思う仕上がりでした。

全体で見ると煩雑ではあるものの、1つ1つのシステムはボードゲーマーには馴染みの多いものばかり。

1ラウンドもゲームを進めれば、システムの構造がかなり見えてくるようになってくるかと思います。


いわゆる様々な名作から良いとこどりをした超ハイブリッドな作品であり、ゲームシステムこそ異なりますがユーロゲームの名作であるクランズ・オブ・カレドニアを彷彿とさせました。

クランズ・オブ・カレドニア [2人プレイボードゲームレビュー:評価8/10]


各要素は単独で完結しているわけでなく、それぞれが上手く絡み合うことで大きな利益となってくるため、プレイヤーはこのやりごたえのあるプレイ感に満足する事間違いなしでしょう。

超豊富なキャラパターン


さて、こちらも何度か取り上げていますが、ゲームをさらに盛り上げる要素として欠かせないのが固有能力持ちのキャラクターたち。

ゲームでのプレイスタイルを決定づけることに加え、言わずもがなリプレイ性に直結する要素ではありますが・・


これが嬉しい両面仕様

自分の推しキャラクターを探していきたくもなりますね。

まだ全部をプレイできていないのでバランスまでは把握しきれてはいませんが、効果を見た感じではどれもおまけ程度ではなく、基本的なゲームルールを無視したレベルの尖った性能もいるみたい・・・!

個人的にはボードゲームの固有能力は大好物なので、間違いなく嬉しい要素です。

得点要素は自分で育てる!?


ゲーム終了時に加算される得点要素は中央ボード左の繁栄トラックで決定されます。

各マーカーが進んでいるだけ、各要素から得られる点が増えていく仕組みです。

例えば1番上の段、個人ボードに置いているタイルの枚数を参照します。

全く進めていないと1タイル0点ですが、マーカーが進むにつれて3枚で1点、2枚で1点、そして最終的に1枚1点まで伸ばすことができます。

全て伸ばすことは難しいため、プレイスタイルに応じてどの繁栄トラックを伸ばしていくか考えるのが個人的に面白いと感じた部分でした。

特化した要素を伸ばせるとそれだけ多くの得点になるのが魅力的ですね。


得点マーカーはなんと3種類用意されています。

最終的に競うことになり総合勝利点はもちろん、個人ボードを発展させていくことで伸びていく都市点、工業トラック×繁栄トラックが鍵となる工業点

各種パラメータを含め、プレイヤーの方針によって、変化に富んでくる要素となっており、キャラクターのヴァリエーションに加えて、毎ゲーム違った展開を楽しめる工夫が随所に感じられます!

今回の試遊択でも、タイル特化、工業特化、建築特化、カード特化と見事に戦術が分かれ、それでいて良い勝負をしていたので、ゲームバランスにも秀でたものがありますよ!

まとめ・評価


かなり熱量が入ってしまったので、中々に長文になってしまいました!笑

ここまで読んでいただきありがとうございます。

本ブログ的に評価をつけるならば・・・8.5/10

まだサンプル品という事ですが、これでも忖度抜きで伸びしろに期待した評価です。

冗談抜きで今までのuchibacoya作品の中で1番面白いと感じました。

事前登録ページで「1つの到達点」と称する通り、凄まじい熱量と情熱を感じる素晴らしい仕上がりになっていました。

高品質コンポーネントも相まって、これは刺さるボードゲーマー多いと思いますよ。

本記事を読んでSWEET LANDSが気になってきた、そこのあなた!

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それぞれ随時更新予定です!