宇宙開拓!パルサー2849
ジャイロダインを回転せよ!
今回紹介するのはパルサー2849
ウラジミール・スヒィ作の重量級ボードゲームです。
同作者の作品は個人的にお気に入りのものが多く、これまでにはいくつかレビューを投稿しています。
アンダー・ウォーター・シティーズ
メッシーナ1347
プラハ 王国の首都
ウッドクラフト
今回のパルサー2849は2017年に発表された作品です。
パルサー2849とは
2~4人用
はるか未来、2849年では星間エネルギーブーム巻き起こっています。
天体「パルサー」は豊富なエネルギー源として知られており、そのエネルギーをめぐって宇宙開発企業同士の熾烈な競争が行われています。
プレイヤーはそんなエネルギー配給産業の中で、最も貢献した企業となることを目的とします。
ゲームの流れ
壮大な宇宙ボードを舞台にゲームは展開されます。
ゲームは全8ラウンドあり、それぞれのラウンドはダイスフェイズ→アクションフェイズ→生産フェイズを実行します。
ダイスフェイズ
プレイ人数に応じた数のダイスを振ります。
2~3人なら7個、4人なら9個です。
出目ごとに分けて並べ、手番順にダイスを1個ずつ獲得していきます。
ダイスは奇数個あるので、必ず中心値となるダイスが決定されます。
この中心値より小さい出目を獲得すると、手番が早まったり、後に工学キューブを貰えるチャンスが生まれる仕組みです。
大きい出目である方が、後述のアクションで有利になる場合があるための調整です。
特に移動アクションでは、ダイスの出目の数だけ宇宙船を動かせるため、より多くの宙域を旅することができます。
各プレイヤーがダイスを2個ずつ獲得したら、アクションフェイズに移行します。
アクションフェイズ
手番順に手元にあるダイス2個を使って、アクションを行います。
出目の数ピッタリだけ移動したり、各種特許や技術などを獲得したりできます。
ここでは、移動にフォーカスしてみましょう。
宇宙ボード上には、パルサーと呼ばれる地点がいくつも用意されており、プレイヤーが到達するとリングを置くことができます。
このリングは各パルサーにつき1つまでしか置けないため、陣取り要素にもなっています。
別のアクションでジャイロダインタイルを購入すると、パルサーに装着することができます。(ダイスの出目で購入します)
このままではまだこのジャイロダインは起動しません・・・!
ジャイロダインタイルに描かれたダイスの出目を支払うと、回転を始めます!
回転しているジャイロダインは各ラウンド終了時に勝利点をもたらすので、大きな勝利点要素になっているのです!
移動→ジャイロダイン購入→ジャイロダイン回転と、これだけでダイスを3個使用しています。
各ラウンドのダイスフェイズで獲得するダイスは2個で、8ラウンドなので16アクションしかありません。
全く足りないように見えますが…
ダイスを一時的に獲得できるアクションも存在します。
また、一定の資源を支払うことでボード上に残っているダイスをコピーして使用すること可能。
上手くアクションを増やしながら、効率を高めていきましょう!
当然、アクションは移動だけではありません。
伝送機タイルを獲得して、報酬を得たり、
特許を開発して、自分に有利な効果を付与したり、
個人に割り振られた本社ボードにもアクションが用意されています!
あれもこれもやりたい!でも限られた手番のせいで悩ましい!となること間違いなしです。
ゲーム終了時に追加勝利点となる目標タイルが公開されているので、何から始めたら良いかわかならない場合はとりあえずこれを指標にするのも良いでしょう。
生産フェイズ
伝送機、特許、回転しているジャイロダインなどから資源や勝利点の報酬を獲得して、手番順を調整します。
特許はラウンドが進行するにつれ、獲得できる範囲が増えていきます。
選択肢は増えていきますが、早取りなので気を配っておいた方が良いでしょう・・・!
ゲーム終了
8ラウンドを終えたら、最終得点計算に入ります。獲得した特許や、目標タイル、移動した宙域の数などから勝利点を追加し、ゲーム中に獲得した勝利点と合計して競います。
プレイ&感想
今回は2人プレイで遊んでみました。
20分ほどのインストでゲームスタート。
パルサー、ジャイロダイン、伝送機など聞きなれない単語が登場するので、ちょっと導入に手こずる予感がしましたが、始めてみるとそれぞれの処理は複雑ではありません。
ダイスドラフトして、アクションを行う、を1~2ラウンドも行えば、かなり流れを理解できます。
宇宙を旅して、パルサーを開発し、毎ラウンド勝利点を獲得できる仕組みを構築できると目に見えて快感です。
目標タイルの種類にもよりそうですが、移動しながら、ジャイロダインを回転させていけば勝手に勝利点が入ってくるので、初見でもそれなりに点が稼げそうです。
さらに点を伸ばしたい!となると、各所特許や本社ボード、伝送機にも効率良く着手するのが良さそうです。
それと大事だと思ったのが、追加アクションを得るボーナスダイス!
本来なら限られているはずの手番を増やしていくのは明らかに強力です。
どう言ったアクションでボーナスダイスを得られるかは留意しておくと良いでしょう!
2人プレイだと大体1時間ほど(別にインスト20分)でプレイできました。
意外にもスッキリしたプレイ感で、程良い余韻に浸れます。
人数が多い方が各種陣取りや、早取り要素が白熱しそうですね。
また違ったシチュエーションで試してみたいです。
追記 2024/1/21
初プレイからあまり日が経たないうちに3人プレイができました!
予測通り、人数の多い方が各種陣取りや手番順の取り合いが白熱するため、よりゲーマー好みと言えそうです。
最初はルール理解に戸惑った作品ですが、慣れてきて見てみると意外とあっさりとしたもので、ボードゲームに慣れている方であれば初見でもけっこうプレイできちゃいます!
いやあ、これは面白いな…!
やはりスヒィ作品は裏切らないか!
次の新作、エヴァキュエーションも楽しみですね!