西フランク王国シリーズ第2弾!
重量級傑作ワーカープレイスメントゲーム!!
今回紹介するのは西フランク王国の聖騎士
シェム・フィリップス作 西フランク王国シリーズの1つです。
ちなみに、個人的には西フランク王国シリーズの中で最も好きな作品なのでして、プレイを狙っていたものの、いかんせんテイストと要素の多さから、我が家の夫婦ボドゲ事情には合わなくて・・・
このままソロ専用と割り切っていたところ、なんと運良く機会がめぐってきたので、こぞって取り出してみました!
改めて感じた本作の魅力について、熱く語ってまいりたいと思います!
ソロプレイレビューや、関連作品のレビューもよろしければご覧ください。
西フランク王国の聖騎士って、どんなボードゲーム?
1~4人用 中世の聖騎士たちをテーマにしたワーカープレイスメントゲームプレイヤーは西暦900年ごろに生きた貴族の一人となって、労働者を募って、外敵と戦いつつ、領土全体に信仰を広めていきます。
西フランク王国シリーズは3部作発売されていますが、それぞれ、
- 建築家:4人ベスト
- 聖騎士:2人ベスト
- 子爵:3人ベスト
西フランク王国の聖騎士のここが面白い!
変則的ワーカープレイスメント
まずはセットアップの様子から。
本作では、手元のワーカーをアクションスペースに配置して、その効果を得る、いわばワーカープレイスメントのシステムを採用しています。
ワーカープレイスメントは基本的に全プレイヤー共通のメインボードにアクションスペースが描かれており、手番順に、かつ早取り的にワーカーを置きながら、アクションを得ていくものが多いです。
しかし、西フランク王国の聖騎士は一味違います!
なんとワーカーを配置するのは個人ボード!
他プレイヤーから邪魔されることはほとんどありません。
手番では必要な数・色のワーカーをアクションスペースに配置して、効果を得ていくことになります。
いわゆる一般的なワーカープレイスメントとは、一線を画す面白い仕掛けですよね。
アクションスペースにはお金や食料得たり、市民を雇用したりするスペースがある他、
聖騎士らしく外敵と交戦したり、遠征拠点や防壁を建設したりするスペースもあります。
ワーカーはラウンド開始時に一定数補給されます。
しかし、アクションを行うことによっては新たワーカーが手に入り、さらに多くのアクションが実施できる場合も。
得点はもちろん、資源やワーカーのやり繰りを考えるのも面白いですよ。
独特なインタラクション
個人ボードを使用したワーカープレイスメントだと、他プレイヤーとの絡みがほとんどないのでは?と疑問に思う方もいるでしょう!結論から言うと、本作のいわゆるソロプレイ感は正直少し強めだと思います。
あまり相手の盤面を注視していなくても、自分の手元をコネコネしているだけでも十分楽しいっちゃあ、楽しいです。笑
では、対人プレイの意味がないかと言うとそうでもありません!
共通ボードがある以上、少なからず、プレイヤー同士で干渉する場面は出てきます。
その例をいくつか、お示しします。
ラウンド開始時のワーカー
ラウンド開始時に支給されるワーカーは、プレイヤー人数+1で示されたワーカーカードを順番に選択していくことで決まります。
色が関わってくることが多いので、相手が欲しい色をカットできる場面でもあります。
各種カード
共通ボードに並ぶ、市民&外敵カードはラウンドの合間にしか補充されません。
他プレイヤーに取られると、奪い返すことができないので、狙っているカードは早めに確保したいです。
共通ボードのコマ配置
任命&駐屯アクションで配置する共通ボード上のスペースは早取りです。
プレイ人数ごとに調整はかかりますが、ゲームによってはカツカツの展開にもなるので、相手の動向を確認しておくと良い場面はありそうです。
強力なアクション
ラウンド3以降に公開される王の支援は共通ボード上の、早取りアクションスペースです。
個人ボードのアクションより明らかに強く設定されているので、取り合いになるでしょう。
徴税&借金
共通ボード上の税金ストックが尽きると、徴税が発生します。
プレイヤーは手持ちの疑惑カードの枚数を比較し、最多のプレイヤーには借金カードが与えられます。
借金カードはそのままでいると、ゲーム終了時に手痛い失点になるので、なんとか返済もしくは破棄したい厄介もの。
では、問題の疑惑カードを受け取らなければ良いと思いますが・・・
疑惑カードを受け取るタイミングは、紫の罪人コマを受け取る時。
この罪人コマ・・実は、どの色のワーカーとしても使える超便利なジョーカーなのです!
おそらくプレイヤーは罪人も魅力に惹かれて、何度か疑惑カードを受け取ることになるでしょう。
プレイヤーの欲が出る点を突いた、憎らしくも非常に面白い要素になっています。笑
個性豊かな聖騎士
ラウンド開始時にプレイヤー自身の聖騎士デッキから3枚引いて、その内の1人を新しいラウンドの相棒とします。
聖騎士は特殊効果の他、得意分野、支給されるワーカーが描かれており、ラウンド毎の戦術に指標をもたらしてくれます。
選ばなかった2枚はそれぞれ、デッキの上と下に1枚ずつ割り振ります。
これにより、次ラウンドで引く聖騎士1枚は確定します。
ラウンドを跨いでどのように行動するか、ある程度計画することもできるので、ゲーム全体の見通しはかなり立てやすいと思います。
聖騎士のイラスト自体も個性が出ていて、愛らしいデザインですよね!
豊富だが、悩ましい得点要素
本作は固定ラウンド制で、決まったラウンド数を終えるとゲームが終了します。
最終的にどれだけ得点を稼いだかによって、勝敗を決するわけですが、その要素が実に豊富!
個人ボード上の特定のアクションをどれだけ使用したか、また各種パラメータをどれだけ上げたか。
獲得カードや、王の命令(共通目標)などなど・・・。
高得点を取るためにプレイヤーが目を配る部分はかなり多いです。
あまりにも要素が多すぎて何からしたら良いかわからない!という場合は王の命令を指標にすると良いでしょう。
それぞれのアクションは広く浅く行うより、いくつかに特化させた方が得点が伸びる仕組みです。
王の命令は、ゲーム開始から3ラウンドにわたって公開されていくので、素直に達成を目指すと、ある程度は点が稼げると思いますよ!
充実のソロプレイモード
本作が属するいわば西フランク王国シリーズはそれぞれ、ソロモードが充実していることでも知られています。
個人ボードの裏面がソロプレイ用になっており、オートマとの対戦モードでプレイすることができるようになっています。
このオートマは難易度調整が可能で、難しいレベルだと経験者でも苦戦間違いなし!のやり応え。
一つ、欠点を挙げるなら、処理が煩雑で1プレイにかなり労力を使うこと。笑
特に最初の導入は、通常ルールに加えて、ソロプレイルールも把握しなくてはいけないので、まとまった時間が取れる時に腰を据えて臨んだ方が良いです。
それでも個人的に本作のソロプレイは大のお気に入りなので、ソロプレイ目的の購入もアリですよ!
西フランク王国の聖騎士のここが気になる!
広いスペースが必要!
共通のメインボードは本当は横に繋げて配置するんですが、↑の写真だとスペースが足りずに置けていません。笑
また、個人ボードも小さくなく、周りのスペースにカードを配置していくため、非常に広いスペースが必要になります。
テーブルでプレイしたい場合は、相当大きなスペースを確保しないと厳しいでしょう。
西フランク王国シリーズファンも、そうでない方も!
と言うわけで今回は西フランク王国の聖騎士を紹介してきました。今まではソロプレイでも満足していましたが、やはり対人戦ができると面白いですね。
特に、煩雑なオートマの処理がなくなり、自分の盤面に集中することができるので、作業感もなくゲームにのめり込むことができます。
ボードゲームとしての出来は素晴らしいと言えるでしょう。
要素は多くて、導入は少し大変かもしれませんが、頑張ってプレイする価値は十分あります。
実は以前にソロプレイレビューを何度か投稿していましたが・・・
なんと対人戦の経験はなかったのです。笑