KAIJU ON THE EARTHシリーズ、待望の新作!
今回紹介するのはアークライトからリリースされたクアント。
クラウドファンディングサイトMakuakeで先行リリースされました。
過去に発売されたボルカルス、レヴィアス、ユグドラサスでお馴染みのKAIJU ON THE EARTHシリーズの最新作です。
突如世界に現れた怪獣と人間の戦いがテーマになっているボードゲームシリーズ。
作品ごとに怪獣、対戦型、協力型が異なる仕様になっている。
クアントはクラウドファンディングでなんと1千万円以上の支援金を集めることに成功しており、その金額からもシリーズの人気ぶり、多くの期待が寄せられている事が分かります。
クアントってどんなボードゲーム?
1(~3)人用プレイヤーは未知の怪獣クアントから世界を守ることを目指します。
いわゆるプレイヤーがゲームに挑む協力型の形式を取っており、選択ルールによって3人まで同時に遊ぶことができます。
大量に増殖するクアントを相手にタワーディフェンス式にゲームは展開され、ゲームオーバー条件を満たさずに一定ラウンド乗り切ることができれば、プレイヤーの勝利です。
クアントのここが面白い!
タワーディフェンスシステムを採用
本作で採用されているシステムはタワーディフェンス方式。
攻めてくる敵に対して、攻撃や防御、回避を行い、クリア条件を満たすことを目的とします。
個人的にはボードゲームソロプレイに相性の良いシステムだと思っていまして、以前にも何度か同システムを採用した作品を取り上げています。↓
本作では怪獣クアント達がヨーロッパ各都市で爆発的に増えていく中、プレイヤーは後述のカードを使っていかに撃退し、3ラウンドを乗り切るかが肝になっています。
一都市に一定以上の怪物が出現してしまい、キャパシティーを超えてしまうと都市が壊滅します。
都市毎に耐久力が異なる設定になっていますが、3都市が壊滅すると即座にゲームオーバー!
プレイヤーはゲームオーバーを満たさずに、3ラウンドを乗り切ることが目標となります。
ラウンド=時間の経過であり、怪物の解析が進んで人類側が立ち向かえるようになっていく・・・
という設定です。
カードをどう使い切るか?考えるのが楽しい!
ラウンドの開始時に、作戦カードと、脅威カードを集めて山札を作ります。
5枚を引いて手札とし、ゲームスタート!
ゲームの流れを説明すると、
手札を1枚使用し、捨て札にする
→手札が5枚になるまで補充↑へ戻る
→山札が切れたら補充は無くなる
→残った手札を使い切ったらラウンド終了
→捨て札とラウンド毎に追加されるカードを集めてシャッフルし、新たな山札を作って新しいラウンドを開始
と言った感じ。
カードはいわゆる良い効果をもたらす作戦カード(白)と、怪獣側の進行を表す脅威カード(黒)に分かれます。
もうお分かりですかね?
つまり3ラウンドを通して、良いカードも悪いカードも必ず全て使い切らないといけないのです!
本作のゲームシステムを担当しているPAWN氏は、以前に1人用カードゲームであるシェフィを制作していますが、テーマは異なれど非常に似ているものを感じました。
ゲームの仕様上、カードは(ほぼ)必ず使用しないといけません。
よって、↑のような良い効果の作戦カードを使うはもちろん・・・
怪獣の進撃を表す脅威カードもどこかで必ず使用する必要があります。
これがさらっととんでもないことが書かれていて、とにかくきつい!
せっかく頑張って撃破した怪獣が、1枚のカードで簡単に、そして大量に復活するなんてザラです。
まさに人類と怪獣の攻防が再現されており、ゲームへの没入感を高めています。
じゃあ、良いカードだけを使用してしっかり準備してから、怪獣側のカードを使えば良いじゃん!
・・・・甘い!←w
手札に「急襲」とあるカードがあった場合は、それを優先して使用しなくてはいけません。
怪獣側は親切に待ってはくれないのです!
なんとか次の手番で打開できるはず!と思ったドローで、この急襲カードを引いた時なんて絶望に打ちひしがれますよ。笑
しかし、人類側もただではやられません。
「速攻」のカードであれば、「急襲」の優先ルールを無視して使用することができます!
この「速攻」と「急襲」の仕様が本作の戦略性を一段と深いものにしており、プレイヤーのスキルが問われる要素になっていますよ!
ちなみにキラカードはクラウドファンディング特典です!
通常の同名カードに差し替えて使用します。
かっこ良いでしょ!
カード構成がわかってきてからの方が攻略しやすいのはもちろんですが、初回で理不尽カードの数々に驚かされるのもまた本作の魅力な気がします。
ユニークかつ強力な怪獣達
敵対する怪獣達もデザイン及び仕様に凝っています。
ゲーム開始直後は最も弱いノーマルが展開されていきます。
とにかく先述のカードによって、いとも簡単に増えていくので、処理が忙しい!
さらにこの敵、放っておくと結合して強くなるんです!
この結合の何が厄介かと言うと、プレイヤーが攻撃で撃破できる敵の強さには上限が設定されていること!
威力臨界と言われるステータスが設定されており、ゲーム開始直後では最弱のノーマルしか通常攻撃で撃破できない仕様になっています。
威力臨界は同等もしくは格上の敵を倒すことで上昇させることができます。
カードによっては「威力臨界を超えて攻撃」と言ったものがあるので、上手く活用して敵を処理しつつ、自身のパワーアップを狙っていくプレイングが求められます。
ゲームが進んでいくと敵は容赦なく強くなっていきます!
出現した敵をなんとなく処理しているだけではクリアは難しいでしょう。
私も初見プレイでは、ラウンド1はとりあえず出てきた敵を処理・・・を繰り返していたら、ラウンド2に入った瞬間、一気に出現した強力な敵に成すすべなく瞬殺されました。
あっという間すぎてむしろ笑えましたね。笑
敵の数字は1→3→10→30→100→300と上がっていき、最高ランクは1000のデミボルカ!
キラカードはクラウドファンディングの特典です。かっこ良いでしょ!
それぞれ数値の強さだけでなく、出現時効果や常在効果等も設定されていたりして、一筋縄でいかない強敵ばかり!
攻略していく楽しみがありますね。
やりこみ要素もばっちり!
本作は3都市が壊滅する前に、3ラウンドを乗り切ればクリア判定となります。
終了時の様子によってスコアリングがなされ、ゲームクリアのランクが付けられます。
壊滅している都市や、残った敵の数値によって計算されますよ。
私は2回目の挑戦で一応クリアに至りましたが、クリアランクは下から2番目のD・・・微妙です!笑
この仕組みって個人的にはかなり好きで、ただクリアするだけでなく、更に高いランクを目指したくなりますね!
更に箱にはこんな封筒が入っています・・・!
クリアしたものにだけ与えられる特権とは・・・?
これは実際に手に取ってご覧いただくのが良いでしょう。
1つ言えることは、更なるクアントの世界を楽しむ要素になっているということです・・・!
クアントのここが気になる!
無駄の大きい外箱・・・
コンポーネントに対して外箱のデッドスペースがかなり大きい仕様です。
一昔前のユーロゲームのような印象を受けますが、もう少しどうにかしてほしかった・・・。笑
都市ボードが大きさを占めているので、例えばカードで都市で表現できれば、半分以下の大きさに収まったように思えます。
まあ、余裕のない私のボドゲ棚事情に問題があるのは重々承知しているつもりです。笑
拡張用のスペース!?今後はもしかしてコンパクト化!?など、妄想に励みたいと思います。(それよか棚・・・)
KAIJU ON THE EARTHシリーズ入門にも最適!
と言うわけで今回はクアントについて紹介してきました。KAIJU ON THE EARTHの作品としてストーリーは一応、続いているものの、ルールブック前半に解説は書いてあるので、ここから始めても全く問題ないと思いました。(現に私がそうですしw)
ゲーム自体は重厚な見た目の割に、かなりプレイしやすい軽~中量級ですね。
ソロでも十分に本作のポテンシャルを味わうことができるので、ボードゲームソロプレイ愛好家はチェックしおいても損はないと思います。
一般発売の予定もアナウンスされいるので、気になる方はぜひ!